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20 ビタミン・にんにく注射
( 自由診療 )

にんにく注射とはビタミンB1製剤の注射のことです。実際ににんにく成分を注射するわけではございません。ビタミンB1はチアミン、サイアミンとも呼ばれる水溶性ビタミンです。糖の代謝、疲労の原因となる乳酸の分解を促しエネルギーに変換する働きがあります。そのためにんにく注射(ビタミンB1注射)をすることによりストレス、疲労などによる倦怠感や眼精疲労に効果があります。当院ではビタミンB1製剤としてアリナミンF 25mgかフルスルチアミン50mgの注射を行っております。

疲労、倦怠感に対する効果の他にもビタミンB1の注射により口内炎、食欲低下、冷え性、肩こり、基礎代謝の亢進、肌荒れ改善、などの改善、運動後の筋肉痛、筋肉の張りの改善など多岐に渡る効果・効能があります。投与時ににんにく臭がしますが実際ににんにくが含まれているわけではありませんので口臭、体臭などに影響が出ることはございません。成分の硫化アリルによるものですが静脈注射を受けたときにご本人だけが感じる臭いであるため周囲の人からはにんにく臭を感じることはありませんのでご安心ください。投与時に体がかーっと熱くなり活性化される効果を感じる方もいらっしゃいます。ちなみにアリナミンテストというのもあって静脈注射後ににんにくの臭いを感じることで嗅覚を確認する試験に使われることもありますのでにんにく臭を感じることが正常です。ビタミンB1は過剰に投与されたとしても水溶性ビタミンのため尿中に排泄されるので中毒症状の心配は基本的にはないといわれております。

にんにく注射(ビタミンB1注射)は基本的には自由診療になりますがビタミンB1の高度の欠乏によって引き起こされる以下の疾患に該当する場合は保険診療でビタミンB1注射(もしくは点滴投与)を行うことになります。

ビタミンB1は欠乏することによりウェルニッケ脳症や脚気を引き起こすことがあります。記憶力低下、認知機能低下、神経障害、運動失調・歩行障害、眼球運動障害、心不全

など多岐に渡る症状がビタミンB1欠乏によって引き起こされます。現代社会においても極端な食事制限をしている方やアルコール依存症の方、重症の妊娠悪阻の方などはビタミンB1欠乏から上記症状を起こすこともあり日々の診療においても実際に重度のビタミンB1欠乏の患者さんを保険診療で診察することはあります。